以前より何度か紹介させていただき、弊社でもインジェクション化やフルコン制御によるキャブレター車用イグニッションシステムに使用するイグナイター付きイグニッションコイルです。

通常オートバイのイグニッションシステムではコントロールユニットがイグナイターを兼ねており、イコイルに流れる電流はユニット内の大容量トランジスタ―にてオンオフするのが通常ですが、現代の4輪乗用車では電流負荷の大きなイグナイターをコイル側に一体化させ、複雑な制御を行うコントロールユニットは制御信号の受信発信にのみ専念させるという方式が主流です。
この為、世界中で市販されているフルコンと呼ばれるECUは元々4輪用に開発されたものが多く、オートバイ用のイグニッションコイルはダイレクトに制御出来ません。別途にイグナイターを装備するか、イグナイター付きのコイルを使う必要があります。
(一部のフルコンではイグニッションコイルをダイレクトに制御出来るものが存在しますが、使用コイルの特性を選択考慮の上、それに合わせての設定に注意しなければフルコンECU側を破損させる場合があります為、専門の知識が必要となります)
さて、オートバイの場合スペース的な制約と配線回路はシンプルにしたい面もある事と、イグナイターを一体側のコイルにする事で一次電源の送電ロスが生じないメリットも大きい為、現在弊社ではフルコン制御によるイグニッションシステムにはこちらのコイルを使用しています。
この昨今、ショップレベルやプライベーター間でインジェクション化やキャブレターにフルコン制御するユーザーさんが増えた事で問い合わせも多くなった為、販売用パーツとして在庫取り扱いしています。

上の写真の様に、コイル本体と配線付きコネクターに、専用のソケットオンプラグコード(50㎝)が付属したセットが¥12,000となります。
Z系でシングルプラグ仕様の場合2セット。 ツインプラグ仕様の場合は4セット必要になります。
プラグコードはフルコン用として、ノイズ発生を抑制しつつ導電性の高いカーボンコア7mm径シリコンコードで、シリンダーヘッドやフレームへの接触による振動摩耗を防護する為のガラスチューブが別途付属します。
又、ツインプラグ化やイグニッションコイルの後方マウント等への対応でプラグコードを1mに延長する事も可能です。(コイル1個あたり+¥1,000のオプションです)
プラグコードの脱着は、端子部を挿し込みして専用リテーナーでロックする方式です。
プラグキャップは付属しません為、別途ねじ込みタイプのものをご用意いただくか弊社でも何種類かの用意があります。

Z系,J系の場合サイズや形状の都合で純正コイル位置には設置が困難な為、フレーム背中のメインパイプから吊り下げマウントするステーセットを用意しています。こちらが¥3,000となります。
Z系とJ系はパイプ径が異なりますのでオーダー時にご指定下さい。

Z系はもちろんですが、J系は特に純正位置よりイグニッションコイルが上方にマウントされる事になりますので、熱によるコイル消耗に対してもメリットがあります。
フレームへの傷付き防止と、電子部品の組み込まれているコイルを振動から保護する為、ダンパーラバーが組み込んであります。

赤がイグニッション用のバッテリー電源 青がフルコンからの制御信号 黒がアースです。

点火性能について
イグニッションコイル自体の性能ですが、適切に設定する事で放電開始時電圧は40,000V以上で、確実に燃焼させる為に重要な放電持続時間は最大1.7msを超えます。
こちらは先日の記事にても紹介しました高性能で知られるウオタニ社製2Pコイルに匹敵する値となっています。

電圧のみでなく放電時間が長い為、大気中で放電させると明るく太いスパークがはっきり見えます。
※こちらのイグニッションコイルは、ウオタニ社のフルパワーキットを含む2輪車用の点火システムにそのまま組み込んで使用する事は出来ません。
イグニッションコイルへのコントロール信号を任意設定出来る市販のフルコンユニット(弊社でも使用するLink ECUをはじめ、 MoTec ,Haltech等) との組み合わせが必要なパーツです。
ご購入時には参考ドエルタイムデータが付属しますので、正しくご使用下さい。
テクニカルパーツとなります為、ご質問やご購入お申込みにつきましては弊社お問合せフォームよりお願い致します。
ご紹介させていただいております価格は消費税別の表示としております。
又、価格は記事記載時のものとなり、後に変更される場合もありますのでご承知おきくださいませ。
ご購入時には最新の価格をご確認下さい。