Z DOCとキャブ調整などのライトなメニューでご入庫頂きましたZ2。久しくシム調整をしていないと言う事で、シム調整をする事になり、カムカバーを開けると・・・。

おや?
1・4TDCでカム山のセンターがおかしなことになってます。カムチェーンを一コマかけ間違えているかと思い確認するも、28コマでしたし掛け違いもなさそうです。となると、テンショナー、アイドラー廻りか、カムチェーンがかなり伸びてしまっているか?とりあえずカムを外しテンショナーやアイドラー廻りを確認して行きます。

色々と点検確認し、テンショナーやアイドラー廻りは問題なく、チェーンが犯人と言う事が分りました。一般的にはケースを割ってチェーン交換と大事になってしまうパターンですが、弊社にはカムチェーンをドライブチェーンのように繋ぎ変える事が出来るジョイントリンクカムチェーンと言いう強い味方がいますので大事にはなりません!

専用工具でチェーンのピンを抜き

古いチェーンの端と新しいチェーンの端を付属の銅線で結び

古いチェーンを引き新しいチェーンを引き上げます。

最後はドライブチェーン同様にコマをカシメてカムを取り付ければ完成です。
の、ハズが・・・
カムホルダーボルトにトルクが掛りません・・・。

Zあるあるですが、カムホルダーボルトの雌ネジが完全に毟れてしまってます。外す時に少し渋かっんで、嫌な予感はしていたんですが・・・泣

ヘッド側は見事にネジ山がありません。

キレイにネジから取れました(笑)
一か所位なら、厳重に養生しそのままヘリサート加工をする場合もあるんですが、この他にも4か所トルクが掛らないと言う事態です。

こんな状態です。PAMSでは髭と呼んでますが、完全に毟れる前の状態ですね。
もうこれはヘッドを降ろして全個所ヘリサート加工をしないといけませんね。
カムチェーンでは大事にならなかったんですが、こちらで大事になっちゃいましたね・・・。オーナー様に状況を説明しヘッドを降ろす事に。
もう45年近く前に製造させた物ですから金属疲労は致し方ないかと・・・。今までに労いの気持ちや感謝をし、これからも良き相棒として頑張って貰う為に。
キッチリ治して行きましょう!!頑張ります!!







