Z系を含むキャブレター車をフューエルインジェクション化する場合、スロットルボディはもちろんですが、噴射の為に燃料を加圧するフューエルポンプが必須です。

そのポンプを含むフューエルフィルターや燃圧を制御するプレッシャーレギュレーター等をタンク外に追加装着インラインポンプ方式とする場合はマウント方法を考慮する必要があります。
自分がシステム製作する場合はユニットパネルに必要部品を一式まとめて、それ自体を車体にマウントする方法を採る場合が多いです。

因みに、下側はフューエルポンプで上側はプレッシャーレギュレーター内蔵型フューエルフィルターです。
マウント方法やレイアウトの手法は人それぞれですが、一つの例としてお考え下さい。
この方法を採ると、整備時やシステム変更時にはフューエルシステムをアッセンブリで取り外して個別に作業が行えるメリットがあります。

さて、ユニットパネルの素材はアルミやステンレス等も使いますが、当方は近年カーボンプレートを使用する場合が多いです。

クラシックバイクの場合、仕様によっては外から見える場所にカーボンを使うとルックス的に違和感が先に立つ事がありますが、アルミに比べて厚さあたりの剛性が高く重量は遥かに軽く、強度は鉄を遥かに上回る上に振動による割れも起こり難い事を考えるとマウントプレート素材としては非常に優れている為です。
金属板に比較するとコスト高ですが、機能面でのメリットは大きいです。
ただ、物性上金属の様に曲げ加工は出来ません。曲がったものが必要な場合は成型時にその形にする必要があります。
マウント方法にもよりますが、インジェクションユニットとしての剛性を考えても厚さ2㎜もあれば充分以上です。
通常の糸鋸等でカットは難しいのですが、ダイヤモンド粉を塗した石等を削る様にカットできるタイプのものであれば割と簡単に切れます。

適当な形にカットした後は、ペーパーやベルトサンダーで成型しながら切断部のエッジも均すと良いでしょう。(加工中はカーボン繊維が飛散する為、グラスファイバーの加工時と同様にマスク等の対策は必要です。)
アルミや鉄は塗装やメッキもしくはアルマイト等を施さなければ腐蝕しますし、ステンレス板でも時間で曇りますが、カーボンプレートは外装等の紫外線が長期当たる場所で無ければほぼ劣化は起きませんんから、形にしてしまえばそのまま使用出来ます。
マウントベースプレートが用意出来たら、その上にフューエルポンプやフィルターを位置決めしますが、オートバイの場合は収納場所の検討の為微調整をする事もあります。
その場合ホットメルトやグルーガンと呼ばれるスティックを熱で溶かして使うタイプの接着剤を使って各部品やステーを仮付け固定してやると便利です。 ポンプ位の重さであればすぐには外れませんが、剥がす際には痕も残さずに取り外せますので、変更も容易です。
位置が本決まりになった後にパネルに穴を開け、ボルトで本固定してやります。


装着位置が確定したら、本固定用の穴を開けます。
穴開けの際には、ドリル先端がエンドミル形状になったものを使用して極僅かずつ進めると、カーボン繊維のバリも最小限で済みます。
エンドミルタイプのドリル刃例
作例では穴の反対側にナットではなくブラインドナットと呼ばれるナットをカシメて雌ネジを作っています。



Z系やJ系の場合、作り方にもよりますが上の形状でプレート幅は150mm高さ200mm程度迄がバッテリーケース前方に収めて使い易いサイズです。もちろんそれ以下にしても良いですが。






