LZ6 HEADPROJECT
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HEAD PROJECT
勝つことを目的に開発されたツインカム4バルブヘッドをL4シリンダーブロックに搭載した純日産ワークスエンジンで、1973年から1983年まで約10年と長期に渡り国内外のレースで活躍しました。 当時OHVシングルカムのA型で参戦していた日産に対し、既に4気筒ツインカムヘッドを持つ他社に苦戦を強いられていた日産が、FIAレギュレーションの変更が発表されたと同時にLZエンジンの開発に着手。1973年の日本GPのデビュー戦では1位から3位までをLZエンジン搭載車が独占し圧倒的デビューウィンを飾りました。 また海外でも77年から82年にかけてサザンクロスラリーやサファリラリーでも優勝を重ねその速さと耐久性を証明し、同時期78年から82年まで国内レーストップカテゴリーであったフォーミュラパシフィックFP1600において、多数の車両にLZエンジンが搭載され優勝を重ね数々のチャンピオンカーを生み出しました。 そして79年から83年のスーパーシルエット(グループ5)ではターボ化されたLZ20Bがスカイライン/シルビア/ブルーバードの各日産ワークスカーに搭載され、最終的には570PSを発揮し当時の日産ワークス主力エンジンとして活躍しました。
LZ(4気筒)ヘッドをオマージュしつつ最新の設計と製造技術を採り入れた6気筒ツインカム4Vヘッドです。 L4ブロック用として開発された当時のLZヘッドを用意し、主にCTスキャンを用いて解析した結果、今見てもその設計は素晴らしく正に勝つために一切の妥協を排除し造り上げられた物である事が解りました。
LZヘッド(4気筒)の存在を知る者としては、何故当時L6ブロック用のLZヘッド(6気筒)が存在しなかったのか?という疑問と6気筒Verへの構想を長年持ち続けておりましたが、理想のL6ヘッド(OHC)を造ろうと立ち上げたL6 Head Projectから/Ver.PSNそしてVer.JPをリリースする中で、同時に幻のヘッドLZ6の開発にも着手していました。
単にオリジナルLZヘッドを2気筒延長した6気筒版で留める事なく、当時のLZヘッド設計者である林義正先生とお会いして直接お話を御伺いしつつ、その意を引き継ぐINAGAKI DESIGNの稲垣一徳氏に設計協力を依頼し、現代に蘇る幻のLZ6開発を進めて参りました。外観こそLZヘッドをオマージュしていますが、カムギアトレーンの耐久性向上、特徴的なバルブ挟み角の更なる挟角化、そしてポートや燃焼室デザイン等を始めとする主要部分には最新の設計とノウハウを採り入れ「世界最高性能と最高品質のL6用ツインカム4Vヘッド」をコンセプトとして掲げ、LZ6 Head Projectが正式に立ち上がりました。
LZ6プロジェクトは鋭意開発中です。最新情報はInstagramでも発信しておりますので、どうぞご期待ください。