Z系に使用するインナーシム用の新品純正タペット(リフター)です。
GPz1100から部品番号は変更されていませんが、ゼファー1100等も同じ品番のものが使われています。
この為、1980年代中期のGPz用に供給されていた時代のものとは、表面がマットで仕上げが変わっている様ですね。
肉眼では見えないので、数十倍に拡大してみます。
更に十数倍。
仕上げの加工方法はどれとはわかりませんが、表面は光沢が出来る様な平滑面ではなく、かなりの硬度を持ちながらも非常に微細な窪みがカム山の当たる上面と外周の表面全体に作られています。
この窪み部分にオイルを保持させて、カム山やシリンダーヘッド間との潤滑性能を保つとも考えられます。
この表面仕上げはインナーシムのみでなく、現在入手可能な純正のアウターシムタイプのタペットも同様になっています。
さて、以前に記事にしたことがありますが、Z系に使用されているタペットの上面はインナーシム用もアウターシム用のものも完全に平面ではありません。
http://www.pams-japan.com/diary/?p=7294
ストレートエッジを当てるとわかりますが、カム山が通過する際にリフターが回転し易くする為に、加工時にセンターがほんの僅かに高くなる様にされています。
従って、上記の表面仕上げの件も含めてなのですが、エンジン整備時に現行の純正のリフター研磨は、汚れを取り除く程度に留めた方が良いかと思います。