仲良く並んだ三基のエンジン達。
本日のエンジン室風景です。
どれも生産から四十年以上が経過し、再びまた新たな命が吹きこまれようとしています。たぶんですが、私が現役中にこれらが再び開けられる事はない可能性の方が高いでしょう。ですので、一生懸命とか真面目にとかそういう事は当たり前な訳なのですが、それにも増して喜んでもらえるエンジン組みたいです。
それぞれ排気量その他仕様が異なり、オーナーの使い方や好みに合わせ調律が施されます。同じ空冷Zエンジンのリビルドやチューンでもそのメニューは多岐に渡ります。
あっ、老眼鏡を掛けた高山がカメラ目線でした。リングの合口隙間調整をしている様です。実は私もそうなんですが、小さな文字が段々と見えにくくなってまいりました。まだ突っ張って老眼鏡を掛けない様にはしておりますが、世話になるのもそう遠い話ではなさそうです。結構前の話になりますが、キャブのジェット番手が見えなくなってきた時はかなりショックでした。笑
年を取り確かに目も悪くはなったものの、おかげ様で長年の蓄積と申しましょうか、そのメニューもまた引き出しも、そして個々の現状態に適した治療方針等も、以前に比べ多種多様にご用意出来る様になって参りました。
旧くなった空冷Zエンジンですが、メーカーのラインとは異なり一機ずつ手分解した物を再び手組みしている訳ですから、そこはメーカーのラインからオフされた物より、例えノーマルであっても一手間&工夫を採り入れて味わい深く更に高性能な物に。そしてオーナーさんの好みに合わせた十基十色なエンジンを組んでゆきたいと思っています。
理屈だけではない乗ってワクワクする様なエンジン、オーナーさんの感性に訴えて来る様なエンジン、そんなエンジンを組んでゆけたらメカ冥利に尽きますね。