ちょっと前にPAMSにて腰上OHを行った車両。前回エンジンを開けた際に燃焼室をチェックしたところ燃焼状態がすごく悪く、このキャブではニードルジェット類の消耗によりセッティングが出し切れないとアドバイスした。後日CRを取付に来店したのでCR取付セッティングを紹介致します。

この車両の排気量とマフラー点火に合わせた基本ジェッティング。
同調をとりアイドリングの安定をエアスクリューにて調整。そしてアクセル開け始めのところの燃調をスローとニードルの相性をみながら決めていく(ここが一番大事!!)この開け始めのつきがストリートでの乗りやすさを左右する。
何種類ものニードルを入れ替えてみて、自走セッティング。当然色々な乗り方を想定し低速から高速まで、そして街中から高速道路上での試乗となる。シャーシダイナモなどの便利なツールも今では存在するが、やはり最後は乗ってセッティング、これに限る!
クリップの段数だけではかわしきれない種類の違う(ストレート径とテーパー形状)ものをPAMSでは用意している。インジェクションで言えばアクセル開度に対してどのようなガソリン供給をするかにあたる三次元マップのようなものだ。当然同じジェッティングであってもフィーリングは大きく変わる。一般的にキャブセッティングというとスロー系メイン系のジェットを交換するといったイメージがあるがジェットの番手はいわばガソリンの絶対供給量を計量するものでアクセル開度に対しガソリンの供給量を決めるニードルの正しい選択が大切だ。
最後に高速試乗し全開付近を受け持つメインジェットの番手を決めて終了。
PAMSがCRを選ぶ理由
巷でよく囁かれている、CRキャブは乗りづらい、セッティングが出しにくいと言うのは、まったくもって嘘だと断言しよう。
もう何百機もCRを取り付けた我々が言うのだから間違いない。
もしセッティングがでないとするならばエンジンコンディション、点火系などに問題を抱えていると判断した方がよい。
デザインもZにドンピシャ、価格もリプレイスキャブの中では最も安価。シンプルな構造による耐久性の高さそして独特の乗り味、FCR、TMR等の最新キャブが出揃った今でもCRを選ぶ理由は多い。